
浦:日本の上水道システムは、大規模な浄水施設で水を一元管理し、配水管を通じて多様な家庭や施設に供給する「集約型」が主流です。しかし、人口が100人未満の離島や山間部の村では、水道法の適用外となり、水道水が供給されない場合もあります。そうした地域では、自前で「緩速ろ過」と呼ばれる砂を用いた浄水施設を作り水の確保をしていますが、ゲリラ豪雨や線状降水帯などによる大雨が原因で、水の濁りなどの砂泥詰まりが起こってしまうケースが多発しています。特に、高齢者が多い村では、このような砂泥詰まりを掻き出す作業が困難で、装置老朽化更新コストが増加し、維持管理の持続性が社会課題となっています。